2016年8月4日木曜日

働くことの厳しさと楽しさを知る

【横浜北YMCA】震災支援・福島ジョブキャンプ(就労支援)のご報告
  
7月25日(月)~7月28日(木)、横浜北YMCAでは福島県の児童養護施設の高校生の子どもたちを対象に就労支援キャンプを行いました。特定非営利活動法人CWS Japanからの支援を受け、横浜にて3泊4日で実施しました。過去2回行われた保養キャンプの中で児童養護施設の子ども達の就労・退所後の生活の現実を目の当たりにしました。そこで、NPO法人フェアスタートサポートの協力により、今回の就労支援のプログラムを行うこととなりました。
今回は子どもたちに仕事にはどんな種類があるのか、どんな仕事が自分に向いているのかを感じてもらえるように、仕事について大きく①人と関わる仕事 ②物を生み出す仕事 ③情報に関する仕事 の3つに分けて、それぞれの分野の会社にて職業体験を行いました。
人と関わる仕事では、作業療法士やスポーツトレーナー、そしてアパレル業界にて体験を行いました。直接的にお客様と関わる仕事に最初はとても緊張していましたが、自分がおすすめしたものを手に取ってもらえたときや呼び込みをして多くのお客様がきてくれたときに子どもたちがやりがいを感じ、達成感があったと話してくれました。
物を生み出す仕事では、子どもたちの希望にもあったパティシエのお仕事を体験しました。お菓子作りが好きな子も職人技には圧倒され、素人とプロの違いを感じていました。ですが、そこで諦めるのではなく「もっと勉強と実践が必要だと思った」と力強い感想を話してくれました。
情報に関する仕事では、ネットを利用してさまざまなことしやすくすることを目的とした主に印刷業を行っている会社にてプログラミング体験を行いました。最初は難しい説明に子ども達の頭には?マークがいっぱい浮かんでいましたが、プログラミングをゲームにて行うことで、楽しみながらどんどんはまっていく様子が見られました。
最後のふりかえりでは、子ども達の素直な感想を聞くことができました。
「接客業はお客様の気持ちを考えて受け入れることが大切だと思った」
「自分の興味のある仕事以外にもたくさんの仕事を見ることができ、面白かった」
「仕事の緊張感や厳しさを感じることができ、それだけでなくやりがいを見つけて作業をする楽しさも知ることできた」
最終日はお台場にて遊んでから福島へと元気に戻っていきました。
児童養護施設の子ども達は職業の選択肢が限られてしまったり、どんな仕事が世の中にあるのか知識が少なかったりすることで、夢を持つことが難しい現実があります。子ども達が夢を持てるように自分の就きたい仕事を見つけられるように、これからも私たちにできることは何かを考えていきます。
(横浜北YMCA 尾原萌子)