2017年8月13日日曜日

バンクーバーYMCA Youth Peace Network 報告8

研修も後半戦を迎え、いよいよキャンプ期間はあと2週間となりました。夜中キャビンを出ると何かガサガサ動いているのが見え、よく見ると5m程のところにクマがいました...
もうダメだ...と思いましたが、なんとか生きています!本当に自然豊かなロケーションで子ども心が揺さぶられます。アーチェリーをしていると鹿も現れ、狩られたいのか?というようなシチュエーションも。

 先週まで、横浜YMCAの子どもたちが2週間来ており、とても楽しい時間を共に過ごせました。しかもその中の二人はかつて一緒にキャンプに行った子どもがおり、まさかここで会うとは思いませんでした。
横浜YMCAの子どもと

 8月1周目は、グローバルウィークと言って、キャンパーに私たちYPNのスタッフが各国の紹介をします。8月は日本にとってとても大事な時期で、必ず伝えたいことがありました。それは”戦争”のことです。 なぜこの時期が日本にとって大事な時期かを皆に尋ねると高学年以上の子どもたちは、6日広島、9日長崎に原爆が落とされたことを知っていました。私はそれだけでなく、日本がアジアにしてきたことも伝えたかったのですが、英語力が追いつかず...とにかく、このような悲劇を繰り返してはいけない。みんなが協力し、お互いを尊重することが大事と伝えていきました。
グローバルルーム前にて

 2周目は、1週間キャンプ(chapman7~9才の男子)のリーダーを担当しました。
今回は,ある一人の子どもがからかわれ、エスカレートする場面もありました。深刻ないじめではないが、気をつけないとまずいねとパートナーと注意しながら関わっていました。その子どもはからかわれ、泣かされても、なにか興味のあるものを見つけると何もなかったように切り替わるため、周りの子どもたちは、楽しく遊んでいる時は遊ぶのですが、ふと気づくとすぐにからかわれてしまいます。
 私も何回もその場に立会い、子どもたちと話を聞きましたが、みんなで一斉に話したり、早口で話されたりで中々対応できずに悔しい思いをしました。

いじめや偏見など個人間の小規模の争いが人種や宗教の差別につながり、そして国家間同士の争い”戦争”へと発展していったかつての悲しい出来事は、過去の歴史ではなく、現実にも危険を孕んでいるということを小さな規模でも感じる機会でした。

ただ、私たちが今回ここにいるのは、少しでも”平和”を伝え、将来そのような世界を築く子どもたちをYMCAのプログラム、キャンプを通して、育てる役割を担い、そして各国にもどり、平和の実現を担う存在として活躍するためでもあります。とても大きなテーマではありますが、言葉が通じなくても楽しんでいる日本人の子どもたちの姿や様々な人種がいる中で人々が暮らしやすい国と題されているカナダのように、できないことはないと強く感じます。
日本の概要紹介

先週からは関西から日本人の子どもたちもきており、また、日曜からは新たな子どもたちを迎えます。新たな出会いと学びがあることを期待したいです。

横浜北YMCA 田北 孝紀